お知らせ
コープ自然派で、自然の住まいをつくろう\毎月更新中/
2025.9.29

日本の山を守るため、そしてわたしたちの健康を守るために、自然の住まいで暮らしませんか?住まいづくりを考える新連載です。
【ご相談・お問い合わせ】
国産材住宅推進協会06-6395-3332(9:00~18:00)

■#1 家をつくるということ
自然の住まい協議会が手がける奈良で初めての国産材の家ができました。組合員のこだわりの家づくりを伴走された建築士中津真さんに、その過程と住まいへの熱い思いをうかがいました。
「住まいって、ごはんと一緒。どんな暮らしをしたいかが献立で、それを入れる器が暮らす場所です」中津さんは話します。
特別ではなく、身体に優しくて、毎日でも飽きないほっとできる場所。そんな家庭料理のような家で暮らせたら、幸せではないでしょうか。
そして食材にこだわるように、家の素材の産地も気にしてほしいと言います。今回ご紹介いただいた家は、国産の焼き杉の家。施主さんが山で木を切るところから一緒に参加することで、一層新居に愛着がわいたそうです。
納得いく材を確保できたら、「誰と一緒にどう作るか」です。
一軒の家を建てるのに、40~50人が関わる一大プロジェクト。大工さん、左官屋さん、電気屋さん、外構屋さん…それぞれが技術を結集してひとつの家を作っていく課程には物語がたくさんあります。
自然の住まい協議会が自然素材にこだわる大きな理由のひとつには、大工・左官技術を次の世代に継承するという使命感もあります。目に見えないところにも、職人の技術が光ります。そんな職人たちをチームとしてまとめ、施主さんの希望を形にするため指揮をとるのが中津さんたち工務店の役割です。
住む人にとって心地いい環境はそれぞれ違うので、好みや大切にしていることなどをじっくり聴き、予算など様々な制約と折り合いをつけながら、そのご家族に合う住まいを作っていきます。時には何度もやり直したり、予想外のトラブルが起こることも。信頼できるパートナーであるということが、とても大切になってきます。
施工中のお家を公開し、全てを見てもらうこと。デメリットもきちんと伝えること。失敗は正直に謝り、最善を尽くすこと。何ごとにも誠心誠意取り組み、住まいづくりへの献身と研鑽を怠らない中津さんに、ぜひ家を建ててほしいと思いました。
食べ物と同様、「家はつくるものではなく買うもの」という風潮の昨今。コープ自然派はやっぱり家づくりも産直=生産者と消費者の顔が見える関係を大切にしています。そこにはいつも人と人、そして人と自然(森から海まで)の深い関わりがあります。(2025.09.29)